株式会社 善設計
東京都大田区で 構造設計、耐震診断、耐震設計、新築設計等 を手がける建築設計事務所です。
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善設計日誌

2016年4月

2016.04.28

「耐震 大揺れ1回のみで判断 国交省見直しも」(毎日新聞ニュース)

 

こんにちは。所員Tです。
今日は結構雨が強く降っていて、通勤中にズボンがずぶ濡れになりました・・・。

さて、2日前(4月26日)の毎日新聞で以下のようなニュースがありました。

「耐震 大揺れ1回のみで判断 国交省見直しも」
http://mainichi.jp/articles/20160426/k00/00e/040/165000c

熊本地震では、初めて同一地点で最大深度7の大きな揺れが2回
発生しましたが、その後に続く大きな余震で建物が倒壊するケースが
起きているため、これまでの耐震基準を見直す必要があるのではないか
とのことです。

記事にも書かれていますが、


「今の耐震基準は『建物は損傷はしても命は守る』という考え方で、
損傷後の状態は考慮されていない。」

「本震より小さな揺れが最後の一押しとなって建物が壊れることはある。」


このことは、われわれのような耐震関係の仕事をしているものは当然の
ように知っていることですが、そうでない方々はどうでしょうか。

熊本地震で 1回目の震度7が発生した後、自宅に戻って自宅の片づけを
している映像をテレビで何回か見ましたが、これは結構怖いことです。
震度7ともなると建物はかなりのダメージを受けている可能性が高いので、
今後起こるであろう小さな余震で建物が倒壊する危険性が高いからです。

それならば、「耐震基準を見直さないとだめだろう」となると思いますが、
もしすべての建物に高い耐震性を持たせた場合、現在の価格で建物を
取得することは難しくなります。

そういった背景があるので、個人的には、

建築基準法等の法律は、現在の最低限の基準(大地震が発生しても
すぐに倒壊せず、外に逃げる時間がある。)を定め、建物取得者が【容易に】
(ここ大事です)任意で耐震性能を割増できるようにする。

のがよいのではないかと考えています。
(そうするには、耐震性能は任意で割増できるということをわかりやすく制度化し、
それを社会的に周知徹底する必要がありますが)


最後に、お伝えしたいこと、個人的な考え、願望等をつぶやきたいと思います。
あくまでも 【つぶやき】 なので、スルーしていただいて結構です。笑

● 建築基準法で決められてる耐震性能は、地震に対しては最低限の性能しか
 有していないということ。震度7クラスの地震には、すぐに倒壊せず建物外に
 逃げる時間はあるが建物が壊れないことは想定していない。よって地震で
 ダメージを受けた建物が繰り返しの地震で倒壊する可能性がある)

● もし住宅を取得するならば、内装等は極力シンプルなものにして
 耐震性能向上に重要な建物の骨組みに予算をかけたほうがよいと思う。
 内装は、あとでゆっくりと自分好みにアレンジできる(好みも年齢と
 ともに変わりますから)が、骨組みをあとで改修する(耐震工事)のは、
 膨大な予算が必要になってしまうから。

● 地震地域係数(過去の地域毎の地震発生率に基づいて定められた係数。
 これが小さいと建物に作用する地震力を低減できる)は、全国同じ値でよいと思う。

● 建築基準法をもっと見やすく変えて欲しい。
 解読が困難で、嫌がらせか!と思ってしまいます。笑

● 構造設計には、基準がたくさんり、それぞれが微妙に異なっていて
 どれを適用したらいいのかわからなくなる。統一して体系化してほしい。

● 構造設計というものがもっと社会的に認知されてほしい。(願望)
 (構造設計?構造計算のこと?(過去の記事をご参照下さい))

2016年4月28日



2016.04.22

耐震補強検討を行っています

 

こんにちは。所員Tです。

昨日今日と、事務所で耐震補強検討を行っています。

耐震補強検討は、いま建っている建物の状態、特徴を見極め、
建物の弱点を解消し、不足している強度を増やす等して
耐震性能を向上させることを目指します。

その方法として、たくさんある補強工法からどの工法を選定するのが
適切なのか、経済性、施工性等を考慮しつつ決定します。

建物1つ1つに特徴があり、毎回決まった方法を採用できないこともあるので
耐震補強設計は、新築建物の設計よりも難しいと思っています。
(あくまでも個人的には、ですが。)

構造設計に携わる人は、耐震関係の仕事よりも新築の仕事を
やりたいと思っている人がかなり多いのですが、
私は耐震関係の仕事が大好きです。

2016年4月22日



2016.04.21

「耐震化完了でも損傷、24校体育館を使用禁止に」(YAHOOニュース)

 

おはようございます。所員Tです。

熊本を中心に周辺地域で発生している地震関係のニュースで
体育館に避難されている方々の映像が流れることがあります。
その映像を見るたびに、私は不安になってしまいます。
その理由は「天井の耐震化は大丈夫なのか?」ということです。


今朝、YAHOOニュースを見ていたら、

「耐震化完了でも損傷、24校体育館を使用禁止に」

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6198583

との記事を見つけました。記事によると、

「耐震化が完了していた熊本市内の公立小中学校24校の
体育館が損傷し、同市教育委員会が危険と判断して避難者を
校舎に移動させるなどの対応を取っていたことがわかった」

「大地震の続発は想定を超えていた(同市教育委員会)」

「昨夏、耐震工事を終え、そのときに取り付けた天井を補強する
細長い金属製部材(長さ約7メートル)のボルトが損傷し、部材
十数本が天井から垂れ下がった」

とあります。

これまで建物本体が倒壊しないことを重視して学校等の公共建築の
耐震化が進められてきたために大地震が発生するたびに天井が
落下することが多く、そのことが問題になっていました。
そんな背景がありまして、これまでの天井の耐震化を見直し、
新たな強化された規準で耐震化をすすめようとの動きがあるのですが、
それは結構最近の出来事です。
そんなわけで、冒頭の体育館に避難されている方の映像を見ると不安に
なってしまうんです。
(避難場所として選ばれているわけですから、当然耐震化は済んでいる
 のでしょうけれども)

ニュースに出ていた体育館は、去年の夏に耐震工事を終えたとありますから
強化された規準で天井の耐震化も済んでいたのでしょう。
でも、もしその規準での耐震化が済んでいたのに損傷しまったのだとしたら、
その規準そのものを見直す可能性もあるのかな、と思いました。

いまだに熊本を中心に周辺地域で地震が続発しています。
避難されている方々は大変な生活をされていると思いますので、
はやく地震が落ち着いてくれることを祈るばかりです。

2016年4月21日



2016.04.16

横浜市の 「特定建築物等耐震改修等事業」 について

 
現在、横浜市では  「特定建築物等耐震改修等事業」 が行われています。

この事業は、

1.病院、学校、店舗、事業所等の多くの人が利用する建築物
2.地震災害時に通行を確保すべき道路沿道の建築物

の耐震診断、改修設計、耐震改修工事に対して、費用の一部を
補助するものです。

※詳細は下記ホームページの
 「横浜足特定建築物耐震改修等事業ご案内(パンフレット)」  を御覧ください。
ttp://www.city.yokohama.lg.jp/kenchiku/kenbou/bousai/bousai/tokutaishin/

上記のうち、2.については

震災が発生した場合に、消火、救出、救助、その他の応急対策を行う車両が
通行する道路ということで、横浜市が指定した道路に面する場所に建てられた
一定以上の高さの建物

が当事業の対象となるのですが、これは平成23年から東京で行われている

「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」
ttp://www.taishin.metro.tokyo.jp/tokyo/ordinance.html

とほぼ同じものです。

(東京においてはこの条例の対象となる建物の耐震診断は概ね
終わっています。ただし実際の補強工事はあまりすすんでいないようですが・・・)

弊社は上記東京における耐震化に関してたくさんご協力させていただきました。
横浜市の耐震化についても、立地的にそれほど遠くありませんのでご協力できる
部分も多いと思います。

何かございましたら、メールまたはお電話で
お気軽にお問い合わせいただければと思います。
よろしくお願い致します。

(※メールアドレスは、「会社概要」の中にございます。)16041501.jpg
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2016年4月16日



2016.04.15

現場監理(鉄筋の引張試験)

 
弊社が耐震補強設計とその工事に関する現場監理をさせていただいている
マンションで、4月12日(火)に鉄筋の引張試験がありました。

この引張試験は、既存躯体にアンカーされた鉄筋が
設計時に想定した強度以上出ているかを確かめるものです。
これによって、施工に問題がないか等を検証することができます。

もし想定した強度が出ていない場合、耐震補強工事の効果が
十分に発揮できないということですから大問題です。
その場合は、鉄筋のアンカー工事のやり直しということになります。

当該建物では、特に問題なく無事試験が完了しました。
施工していただいている職人さん達、ありがとうございました。
引き続きよろしくお願いします。

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2016年4月15日



2016.04.14

地震応答解析セミナーに出席してきました

 
こんにちは。所員Tです。

昨日、JCIAが主催した地震応答解析セミナーに出席してきました。

講師は、私が偶然持っていた 「最新 耐震構造解析」という本の著者である
東北大学名誉教授の柴田明徳先生でした。
http://www.amazon.co.jp/dp/462752093X

1自由度系の振動について、建築物の耐震設計について等の話を伺ったり、
実際にexcelマクロを使用して自由振動や弾性地震応答を解析したりと
とても楽しく有意義な時間を過ごさせていただきました。

その中でも、耐震工学に関するこれまでの歴史を、先生が体験したことを含めて
話されたんですが、歴史的背景をあまり知らない私にはとても興味深い話が
たくさんありました。
(※歴史的背景に興味がある方は、下記ホームページをご御覧いただくとよいと思います)

参考:「時代で見る耐震工学の今と昔」SEIN  WEB NTTファシリティーズ
https://www.sein21.jp/NewSeinWeb/TechnicalContents/Shibata/Shibata0101.aspx

2016年4月14日



2016.04.12

事務所内をリニューアルしました

 

こんにちは。所員Tです。

今回は、事務所のリニューアルのお話です。

4月1日から2名社員が増えることになっていたんですが
いままでの事務所ではスペース的に全員が座ることができませんでした。

よって、4月1日までに事務所内を大幅にリニューアルしなければならず、
不要なものをドンドン捨てる、デスク等を移動させる、ネット環境を整備する等
3月の終わりはバタバタしておりましたが、なんとか形になって
現在事務所内はすっきりした状態になっています。

また、社員が2名増えたので事務所内がにぎやかです。

以前の事務所を知っている方が見たらびっくりすると思います。

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2016年4月12日



2016.04.11

打ち合わせ・現地調査を行いました。

 
こんにちは。所員Tです。

耐震補強と店舗のリニューアルをご検討されているお施主様と
先週の金曜日に打合わせを行い、その後に現地調査を行いました。

お施主様に話しを伺うと、「建物をよりよいものにしたい」との思いを
強く感じました。その気持ちに応えられるよう、全力で対応させて
いただきたいと思います。


2016年4月11日